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バンコク⇔日本を日々飛び交い半々生活をする美人CA タイ航空勤務 渋谷美穂さん

世界で活躍する日本人TOP > 渋谷美穂

 待ち合わせ時間になって、どなたが今日ご取材する予定だったかは、歩き方を見た瞬間、すぐにわかった。きびきびとした歩き方は、まさに職業が何か一目瞭然であった。
 今回ご紹介するのは、タイ航空で長年ご活躍の渋谷美穂さん。肩書きはCA.。私自身CAの知り合いはいなかったため、一体どんな仕事をされているのか興味がありご取材させていただいた。
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予備校の先生に憧れて・・・
 渋谷さんは、元々消極的で将来は公務員か薬剤師になるのが夢だったという。

「裏方に回ってする仕事がしたかったんですね。表に出て人と話すのはちょっと苦手で、むしろどうしたら人と話さなくてもできる仕事は無いかって考えていました。今から考えればどの仕事も人と話すんでしょうが、当時は公務員や薬剤師だったら籠もれるんじゃないかなって。」

 ところが、彼女は現在、人前で堂々と機敏な動きをすることが要求されるCAである。そのきっかけは一体なんであったのだろうか。

「予備校の英語の先生が素敵だったんですよ。その先生が留学などをご経験されていたことと、CAの養成スクールも担当されていたので自分もCAになりたいなと。ちょっと動機が不純ですよね。(笑)」

 彼女にとっては、その出会いがターニングポイントとなり、結果として自分がなりたい職業に就くことができた。

なお、興味のある方もいるかと思うので、彼女の一週間を追ってみた。

CAのお仕事
【1日目】
21:00頃~ バンコクの空港に到着
23:00頃~ 日本に向けてバンコク出発
【2日目】
09:00頃~ 日本到着後、フリータイム
【3日目】
10:00頃~ 日本到着
11:00頃~ バンコクに向けて日本出発
16:00頃~ バンコク到着後、フリータイム
【4日目】
OFF日
【5日目】
21:00頃~ バンコクの空港に到着
23:00頃~ 日本に向けてバンコク出発
【6日目】
09:00頃~ 日本到着後、フリータイム
【7日目】
10:00頃~ 日本到着
11:00頃~ バンコクに向けて日本出発
16:00頃~ バンコク到着後、フリータイム

 もちろんこれは、不定期なものであり、2、3日のオフがあったりと、変則的なものとなる。
 気づいた方も多いだろうが、次のフライトまで時間が空いている。これは、日本であれば24時間の滞在必要などといった基本原則があるそうだ。

「シフトは月間のフライトスケジュールが出て、メンバー間での交代は自由です。日本行きのフライトも成田や関西、名古屋、福岡とありますから特に日本人は自分の地元に近い場所を選択するケースが多いですよね。日本とタイが半分半分でほとんど日毎に変わるので、どちらの国に滞在しているかという感覚はあまり無いですね。」

 事実、彼女はタイにある家と、日本の実家を行き来する生活を送っている。

卒業式の4日後に就職内定
 そんな彼女がCAに憧れたのは、恩師でもある予備校時代の先生であるが、その後その気持ちを維持させたものは一体何であったのだろうか。

「大学時代は休みになると、もっぱらバックパッカーなどで世界中を旅していました。あれだけ楽しそうに語っている先生を見て、実際に私自身も見てみたいと強く感じていましたから。行けば行くほど飛行機に乗りますから、CAという職業を見る機会が増え、ますます憧れを持つようになりました。大学4回生からは、AIRLINEスクール(CA育成の専門学校)へ毎週末通っていました。そこでは、もちろん面接の仕方から化粧の仕方、英語、(なぜか数学)、ハイヒールの高さまで学びました。ところが就職活動は困難を極めまして。」

 彼女にとっては、CAになることが目標であり、航空会社を端から順番に受けていくことになる。山口の大学に通っていたということもあり移動は新幹線やバス。

「これは、地方の学生によくあることですが、お金は直ぐに減っていきました。ですから移動手段はもっぱらバス。交通費と専門学校へ行くために空いている時間はファミレスでアルバイトをしてました。実際、私の就職が決まったのは、大学卒業式の4日後だったんです。」

 渋谷さんは、お金が底をついたので、最後に応募した航空会社が失敗したらバックパッカーとして世界をまた放浪しようと考えていたという。そしてその最後の航空会社こそがタイ航空であり、現在の職となった。

「ですから、タイに行きたかったのではなく、結果的にタイだったということになります。今でこそ、この地で良かったと感じることが多々ありますが、当時はとにかく決まってよかったと。ところが、実際に新入社員の研修に行ってみると、皆、きれいで。。。特に都会の方は垢抜けているというか、自分に自信がある雰囲気が漂っていたので、怖くてついていけませんでした。最初はほとんどタイの方と話してばかりでしたね。」

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日本人CAは機内カウンセラー
 CAというと、華々しいイメージが先行するが、実際の業務は細かな作業の連続である。座席の案内から始まり、機内説明、飲食物の配布等がそれに当たる。

「食事の配布でも気が抜けなくて、大抵2種類あるのですが、後ろの方になるとやはり片方が先になくなっていきます。ですから、片方が少なくなると、もう一方を美味しそうに伝えて均等にしたりと。後はやはりクレーム対応に追われることが多いです。いびきや照明、隣の方に飲み物をこぼされた等。お客様は日本人が95%近くを占めますが、日本人CAは機内に一人ということが多いです。」

 当然、タイ人で処理できない理解できないクレームは、渋谷さんに回ることになる。日本語は他国の人から見ると、言い回しが難しいケースが多々ある。特にそれがクレームであった場合、やはり同国の人間が対応した方が穏便に収まるケースが多いそうだ。

 日本の航空会社とタイの航空会社の違いを聞いてみた。

「最も異なるのはグループ編成がなく、毎回乗務するメンバーがかわるので、フライトごとに気持ちをリセットしやすいんです。そういった点で、人間関係のストレスは無いので働きやすいといえるかもしれません。これは外資系全般に言えることかもしれません。ただし、日本人と比べると、細かい点へのこだわりは低いですから、スキルの向上という面では、自分の気持ちをしっかり持たないといけないと感じます。よく、日本の航空会社に勤めているCAの方の動きを見学したりしていました。どちらが良いかは性格によるでしょうが、私にとっては、タイの方の人情の厚さなど一緒に働いていてとても楽しいです。ただ、日本人として採用されたわけなので、日本人としての心配り、サービス精神を常に心掛けています。」

 今日も彼女は、昼夜問わずバンコクと日本を繋ぐ太平洋の上で接客業にいそしんでいるにことであろう。
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